一般社団法人パペットナビゲート
設 立 趣 意
1 背景
●社会情勢
現代社会においては、高度成長期を経て見た目上裕福な社会を得た裏側で、人の世を支える大切な部分を置き去りにしてしまった様々な問題が浮き上がってきています。IT産業の目ざましい発達は情報社会の発展に貢献してきました。しかし、情報が氾濫する社会は時に混乱を招いています。また電子ネットワーク社会の発達により、本来の人間社会を構築するための健全なコミュニケーションは失われ、人々の関係性が表面的で希薄なものとなってきていることも事実です。産業・経済の発達は、一方で使い捨て思想の拡大、社会全体のマナー・モラル、民度の低下を生み出しています。さらに、バブル崩壊以降、先行きの見えないままにする迷走する政治のもとに景気の低迷は続き、少子高齢化の進行、相次ぐ天災に起因する様々な問題が輪をかけ、次の時代を担う若者は将来に希望が見出せません。近年の関東・東北大震災以降、復興に奮闘する人々がいる傍らで、国内全体の活力は上昇の兆しが見えずにいます。
●人形劇の社会的役割と芸術的役割
人形劇はあらゆる事物に魂が宿るというアニミズムを根源とした舞台芸術です。人形(モノ)が舞台世界の中で活き活きと蘇生する世界に触れることで、観客の中に身の周りの物全てを大切に思う感性を喚起させる可能性を秘めています。また、演劇・美術・音楽といった多要素が結集した総合芸術として、創作及び上演に関わる人間の活力・魅力を観る者に感じさせます。人形劇は子どもたちの想像力を刺激し、コミュニケーション力や創造力を育て、情操教育の一端を担うということにおいて有意義なものです。しかし、それは決して子どものためだけのものではなく、青年から高齢者にいたるまでの大人に対しても劇場体験の中で感動や活力を与えられるものであると考えられます。人形劇は、現代そして将来において、健全な社会の活性化に貢献できる大いなる可能性を秘めた芸術文化なのです。
●東かがわ市
東かがわ市は豊かな自然に囲まれた風土に、興田寺や白鳥神社など歴史と由緒ある社寺・遺跡・町並みを含んでいます。また、各種地域祭に催される特有の獅子舞や子ども歌舞伎、引田のひな祭りなど文化的な活動も盛んに行われています。さらに、旧大内町によって設立された人形劇場とらまる座を含むとらまるパペットランドの運営は、毎年開催される人形劇カーニバルとともに、人形劇が身近に存在し人形劇文化に特化した地域としての土壌を築いてきました。一方で高齢・過疎化の問題は深刻であり、これまで地域活性の中枢を担ってきた世代の方々が、活動の場から退きつつある現在において、地域全体の活力の低下は否めません。新たな人口流動の波を起こし、地域活性化を図る一端として、市内各地にちりばめられている文化・観光資源を効果的に活用する取り組みが必要ではないかと考えられます。
●とらまるパペットランドの指定管理と新団体設立の経緯
東かがわ市とらまるパペットランドの前指定管理者である(財)とらまる人形劇研究所は、旧大内町と人形劇界との協働により設立されました。日本唯一の「人形劇学校“パペットアーク”」の運営により、日本の人形劇界の将来を担うべく人形劇の専門家を育成し、卒業生は劇団活動にとどまらず、美術家、大学教員等、様々な分野で活躍しています。財団附属の「とらまる人形劇団」はその卒業生によって旗揚げされ、以後、とらまる座での公演を始め、四国内を中心に出張上演活動を行なっています。他にも東かがわ市内幼稚園・保育所での無料巡回公演や小学校人形劇クラブおよびアマチュア劇団の育成指導も実施してきました。一方で、東かがわ市から運営委託を受け、指定管理者としてとらまるパペットランドの管理・運営を行なってきました。人形劇の専門劇場として国内最大公演数を誇る「人形劇場とらまる座」は、2012年に開館20周年を迎え、とらまる座での公演に携わってきた人形劇団及び関係団体はもとより、東かがわ市内外から数多く訪れる利用者により、東かがわ市内はもちろん国内全体での文化的意義をはじめ、多方面にわたるその存在意義が再認識されています。また、日本唯一の人形劇の体験型博物館である人形劇ミュージアムの運営は、子どもたちを中心とした利用者の想像力刺激と創造力の育成、人形劇文化の啓蒙に寄与しています。ミニチュア児遊館は親子の憩いの場であり、館内での遊びを通して創造力の基礎を育む場となっています。とらまる公園で年一回開催される、とらまる人形劇カーニバルの事務局運営をはじめ、地域で開催されるイベントにも参加するなど、様々な運営活動の中で、人形劇文化の振興と地域文化の活性化に貢献してきました。
しかしながら、旧三町合併後、とらまるパペットランドおよび人形劇文化の、地域内における位置づけや存在意義は不明瞭となり、指定管理委託料の度重なる減額により財団のアイデンティティである人形劇学校の運営が困難な状況となりました。将来的な展望について行政の意向が定まらない中、財団内では、指定管理委託期間の終了する平成24年度を契機に、人形劇創造活動を主体とした運営方針への転換および体制確立に向けて準備を進めてきました。これは、とらまるパペットランドからの完全撤退も視野に入れてのことでしたが、前述のとおり、当施設の人形劇文化振興の拠点としての意義、東かがわ地域ひいては国内全体における社会的・文化的・観光資源としての意義の重要性から、これまでのパペットランド運営理念と事業展開を基盤に、そのノウハウを受け継いで当施設を運営し、人形劇文化の振興と向上、地域社会の活性化に貢献すべく新たな法人として、「一般社団法人パペットナビゲート」を設立いたしました。
2 目的
当法人は、人形劇の社会的役割・芸術的役割を踏まえ、人形劇を核とした舞台芸術の活性化を目指し、優れた舞台芸術や遊びを含む総合的な体験活動を提供して、将来を担う子どもたちを中心に、健全な社会形成に通じる文化事業を行うとともに、人形劇文化および地域文化の振興と発展に寄与することを目的とする。
当法人は前記の目的に資するため、次の事業を行う。
一、人形劇を核とした文化芸術、教育活動に関する企画、研究、制作、発表およびコンサルティングに関する事業
一、人形劇公演を主として、演劇、演芸、演奏および各種舞台芸能の公演に関する事業
一、劇場、博物館などの管理運営に関する事業
一、人形劇を核とした文化芸術、観光、教育活動による地域活性化に関する事業
一、その他前各項に揚げる事業に附帯または関連する事業
以上
一般社団法人パペットナビゲート
設立代表者 貴志 周
人員配置図
部署 |
役職 |
摘要 |
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役員 |
社員総会 |
社員 |
社員総会 |
監事 |
監事 |
監査 |
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理事会 |
代表理事 |
理事会 |
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常務理事 |
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理事 |
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執行部 |
事務局 |
代表理事 |
総務、企画、芸術監督 |
常務理事 |
経理、広報、総務補佐 |
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創造部門 |
芸術監督 |
人形劇創作、上演 |
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施設運営部門 |
事務局 |
劇場担当 |
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人形劇博物館担当 |
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児童遊戯施設担当 |
●代表理事、常務理事は法人社員兼任であり、常勤業務執行員である。
一般社団法人パペットナビゲート
個人情報保護基本方針
(プライバシーポリシー)
基本方針
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〒769-2604
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